マリガンコンセプトは、物理療法士であるブライアン・マリガンによって開発された施術方法です。
この手法は、神経筋骨格系の障害や痛みの改善に効果があるとされており世界中で広く使用されています。
当院でもこの手法と知識は数多く取り入れており、特に矢部駅前ひばり鍼灸整骨院では
院長の冨田の主導でマリガンコンセプトの研究をしております。
本記事では、そんなマリガンコンセプトの基本的な原則と、エビデンスに基づいた効果について解説します。

マリガンコンセプトの基本原則:
マリガンコンセプトは、体の関節や組織の機能障害を改善するために、手技療法と運動療法を組み合わせた施術方法です。
以下に、マリガンコンセプトの基本的な原則を示します。

a. マニュアルセラピー:
マリガンコンセプトでは、特定の位置関係や動きを持つ組織に対して、
矯正や刺激を加える手技療法が重要な要素となります。
関節や筋肉の可動域や制限を改善し、痛みや機能障害を軽減させることを目指します。

b. アクティブな関与:
患者自身が積極的に関与することもマリガンコンセプトの特徴です。
施術者は、特定の運動や動作を患者に指示し、それを実施することで症状の改善を促します。
患者の関与によって、施術効果がより持続的になるとされています。

エビデンスに基づく効果:
マリガンコンセプトの効果については、さまざまな研究や臨床のエビデンスが存在します。以下に、いくつかの研究結果を紹介します。
a. 慢性腰痛:
2018年に発表されたランダム化比較試験では、
マリガンコンセプトの手技療法が慢性腰痛患者の痛みや機能障害を有意に改善させたと報告されています。

b. 肩関節周囲炎:
2020年に行われたシステマティックレビューおよびメタアナリシスでは、
マリガンコンセプトの手技療法が肩関節周囲炎の症状や機能に対して有効であることが示されました。特に、短期的な痛みの軽減や可動域の改善に有益であるとされています。

c. 足底筋膜炎:
2019年に実施された無作為化比較試験では、
マリガンコンセプトの手技療法が足底筋膜炎の痛みや機能障害に対して有効であることが報告されました。
施術後の痛みの軽減や歩行能力の向上が観察されました。

これらの研究結果は、マリガンコンセプトの施術方法が神経筋骨格系の障害や痛みに対して有益であることを示唆しています。
しかしながら、さらなる研究や臨床試験が必要とされており、すべての症状や個別の状態に対する効果の確認が進められています。

結論:
マリガンコンセプトは、手技療法とアクティブな関与を組み合わせた施術方法であり、
神経筋骨格系の障害や痛みの改善に役立つとされています。
これまでの研究結果から、慢性腰痛、肩関節周囲炎、足底筋膜炎などの症状に対して有効であることが示唆されています。
一方で効果のない症例に対しては別のアプローチを考える必要があります。
その為の評価分類が大切となります。

当院の慢性腰痛に対しての考え方の一つとなります。

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